ブックスタート運動は、1992年、英国第2の都市であるバーミンガムで始まりました。教育基金団体であるブックトラストが中心となり、バーミンガム中央図書館、南バーミンガム保健局、バーミンガム大学教育学部の3者が互いに連携し、300家庭を対象に期間と場所を限定したパイロットスタディー(試験的実施)を行いました。
バーミンガム大学バリーウェイド教授らによる調査からは、ブックスタート・パックを受け取った家庭では本への意識が高まり、家庭でより深く本の時間を楽しむようになったことや、赤ちゃんの頃から本の時間を習慣として持つことが、その子の言語面 や計数面の考える力に大きな影響を与えたこと等が報告されています。
日本では2000年の「子ども読書年」から、各地での取り組みが徐々に始まっています。
ブックスタートは、絵本をプレゼントするだけの運動ではありません。ブックスタートは、肌のぬくもりを感じながらことばと心を通わす、そのかけがえのないひとときを応援する運動です。そのために、図書館員さんや保健師さん、そしてそれに携わるボランティアのおかあさん方が、ブックスタートに込められたメッセージを一人一人の保護者に丁寧に伝えながら手渡しをする運動なのです。
※(写真はイギリス「Bookstart」サイトから転用)